『次は生涯最後のジョークになるぞ』





007/GOLDFINGER
ゴールドフィンガー

邪悪な悪漢、ハイテク兵器、グラマラスな美女
典型的なエンディングの登場する第3弾は
ボンド映画のスタイルを作り上げた





1964年 108分

製作 : ハリー・ザルツマン、アルバート・R・ブロッコリ、イオンプロダクション

監督 : ガイ・ハミルトン
脚本 : リチャード・メイボウム、ポール・デン
撮影 : テッド・ムーア
プロダクションデザイン : ケン・アダム
特殊効果 : ジョン・ステアズ
アクション指導 : ボブ・シモンズ
編集 : ピーター・ハント
メインタイトル・デザイン : ロバート・ブラウンジョン
音楽 : ジョン・バリー
主題歌 : シャーリー・バッシ−
配給 : ユナイテッド・アーティスト

ショーン・コネリー / ジェームズ・ボンド
オナー・ブラックマン / プッシー・ガロア
ゲルト・フルーべ / オーリック・ゴールドフィンガー

シャーリー・イートン / ジル・マスターソン
タニア・マレット / ティリー・マスターソン
ハロルド坂田 / オッドジョブ

バーナード・リー / M
ロイス・マックスウェル / ミス・マニーペ二―
デズモント・リューウェリン / Q
セック・リンダー / フィリックス・レイタ―

story

 オーリック・ゴールドフィンガーという男に、世界中の金を盗んでいる疑いがかけられた。Mより、その調査の任を受けたボンドは、ナチ秘蔵の金塊等でゴールドフィンガーに近づいていく。やがて、グランドスラム計画と呼ばれる作戦を彼が準備している事をつきとめる。それは、アメリカ、フォートノックスにある、大金庫室を放射能で汚染させるというものだった。


comment

 オープニングは、本編とは全く関係の無いストーリーで展開する。鴨の模型を頭につけたウェットスーツで
現れるボンドが印象的だ。爆弾を仕掛け、ウェットスーツを脱ぐと、下には白のタキシードを着込んでいる。
ちらりとカメラ目線でバラを胸に刺すと、平然とバーに現れる。ボンドが点けたタバコの火と同時に爆発が起
きる。騒ぐ人々の中で、素知らぬ顔でタバコを吹かすボンド。この一連のシーンは、良くできている。このよう
な本編と関係無いオープニングは、以後多く使われるようになる。
 この作品は、今見ても本当に楽しめる。何10年も前の作品とは思えない。現ボンドのピアース・ブロスナン
が、『この映画を観て、俳優になろうと思った』と言うほど、多くの影響を与えている。
 007映画の基本を確立したと言われるが、ここでその基本を挙げてみる。
 ・クレジットが出る前の、華々しいオープニング。ボンドが驚くべき離れ業を見せて、窮地を脱する様が描か
  れるが、本編とは関係の無い場合も多い。また、ボンドがラブシーンを邪魔されるシーンで始まるか、女性
  といいムードになった所で終わることも多い。
 ・メインタイトルでは、主題歌をバックに女性が踊っている映像がよく使われる。
 ・壮大な計画を立てている悪役が登場する。
 ・オフィスにやってきたボンドは、マネーペニー相手におふざけをする。そして、厳しい顔のMから任務の指
  令と説明を受ける。さらにQから秘密兵器を受け取る。
 ・ボンドがあまり信用のできない女性と関係をもつ。
 ・ボンドとメインの敵役の、まるでゲームのような闘い。常にボンドは楽々と勝ち、敵のボスをイライラさせる
 ・敵のボスは、腹心の部下をボンドを殺すために差し向ける。だが、結局ボンドの友人が生贄となり命を落
  とす
 ・ボンドは敵につかまり、敵の本拠地に連れていかれる。だが、ボスはボンドを殺す前に最高の酒と食事で
  もてなし、会話をしながら互いに頭の良さを競う。
 ・人や建物が密集した場所で、ボンドと敵が追いつ追われつの猛スピードのチェイスを展開し、辺りをメチャ
  クチャにする。
 ・ボンドがギリギリのところで、敵の計画をうちやぶる。まず敵の腹心を倒し、ボスと戦って倒す。闘いには
  かなり斬新な方法を使うことが多い。
 ・最後の最後に、ボンドに死の罠が仕掛けられる。だがボンドは見事に勝利を収め、ボンドとヒロインとの
  誰にも邪魔されないロマンスで幕を閉じる。ちなみに、最後のシーンは、海である事が多い。
 これらの特徴は、この作品でほぼ備えられ、以後の作品の骨組みとなっている。

Scene

     【注意】 ネタばれを多く含みます。未鑑賞の方、お気を付け下さい 【注意】



             【編集中・・・】




オープニング